「テレビばっかり見てちゃダメでしょ!」
「テレビは1日2時間までね!」
このように、多くの親はテレビの見すぎはよくないと考えています。
ぼくが子供のころは「目が悪くなる」「外で遊ばなくなる」「頭が悪くなる」というような理由でテレビばかり見ることは否定されていました。
教育には良くないようなレッテルを張られているテレビですが、本当にテレビは子どもの教育に良くないのかを考えていきたいと思います。
YouTubeやアマゾンプライム、ネットフリックスなどの動画配信サービスも、テレビという枠組みとします。
テレビの良いところ
テレビを否定する人がいる一方、テレビが強力な学習教材になるという人もいます。
確かに絵や写真に写る犬を子どもに見せて「この動物は犬といって、ワンワンと吠えるよ」と教えるよりも、テレビの中で動きながらワンワン吠える犬を見せて「この動物は犬だよ」と教えた方がわかりやすいですよね。
みなさんご存じの通り、文章より動画の方がわかりやすいということです。
この特性を大きく活かせるのが言語学習だそうです。
たとえば英語の勉強をするのに、字幕付きの映画やドラマを流しっぱなしにして英語が常に耳に入る状況をつくると、参考書で勉強するよりよっぽど学習効果が高いという話を聞いたことがあります。
どんな状況でどのような単語・フレーズを使えばいいかをイメージしやすいというところが、テレビで学習するメリットなのでしょう。
これは、子どもが言葉を覚えていくことにも応用できるようです。
まだ言葉を話せない小さな子どもは、テレビからシチュエーションに応じた言葉を覚えていくことができます。
アニメを見て、オバケを怖がっているシーンから「こわい」という言葉を覚えたり、転んでヒザをすりむいて泣いている子どもを見て「いたい」という言葉を覚えたりします。
このように状況と言葉をリンクさせることができることが、テレビで学習するメリットになると思います。
ぼくの娘も小さなころからよくテレビを見ていましたが、しゃべれるようになるのが他の子と比べてかなり早い方でした。
もちろんテレビをたくさん見せたことがすべてとは思っていませんが、保育園や幼稚園にも行ってない、またコロナ下で公園や児童館で他の同世代のこと遊ぶことの少なかったにもかかわらずの成長ぶりは、もしかしたらテレビで勉強した?と考えてしまうところです。
また子どもがテレビを見ておとなしくしていてくれれば、親は別のことができるようになります。
「子どもがテレビを見ている=勉強している」と考えれば、親の気の持ちようも変わってくるでしょう。
テレビの悪いところ
「テレビに子守させる」ことは脳の発達に良くない。という意見もあります。
子どもはテレビの真似をして言葉やしぐさを覚えていくことができるというメリットを前述していますが、テレビは子どもがいくら話しかけたり笑いかけても、なにも反応を返してはくれません。
つまりコミュニケーションが一方通行になるのです。
子どもは人との関わりから、真似をしていろいろなことを覚えていきます。
そのコミュニケーションの過程において、言葉だけではない表情やしぐさなどの非言語的情報を学び取る力を養っていくのです。それは空気を読む力といっていいかもしれません。
「顔で笑って、心で泣いて」という言葉もありますが、人間は人の本心を見抜く力を養っていかなければならないのです。それができないと空気の読めない人間になってしまうかもしれません。
まとめ
やっぱりテレビには良いところも悪いところもある、というのがぼくの結論です。
「うちはテレビが学習教材です」というのも
「うちはテレビは見せません」というのも
極端な考え方で、
親が少しでも楽をするため、単純な娯楽として利用、どういった使い方をするのでも本人の自由ですから、あまり考えすぎる事ではないのかもしれません。
ただ何も考えずに見続けるよりも、少しでも目的を持ってみるようにしてみたら、またテレビの印象が変わるかもしれません。
うまくテレビを使って良い子育てができるといいですね。